Victor HUGO, Châtiments, Les contemplations, in Œuvres compltètes, Poésie II, Robert Laffont(『ヴィクトル・ユゴー文学館』)


いや長かった。最初のChâtimentsは詩というより延々とNapoléon三世の悪口だ。まあ亡命先で書いていれば悪口を言いたくもなるか。そんなわけで詩の中で彼の政治的立場が明らかになるように書かれている。死刑反対とか。人間は生の中においてこそ罰を受けているのだから、死刑はあり得ないとか。そういえば小さい頃彼の死刑囚の小説を読んだことがあったな。なんか階段を上がる途中で小説が終わるやつ。
Les contemplationsのほうはかなりよかったと思う。いいこというなあという部分が多い。たぶんLamartineとかだと違ったと思うが、Hugoの時間の感覚は、永劫に流れ続けるものという感じではなく、むしろ瞬間瞬間で、その瞬間の中で前の部分と後の部分と分かれているという感じだ。だから過去は流れ去らない。むしろ目の前の確固たるものとして残っている。たぶんこれは後にLa légende des sièclesにつながる考えだと思う。こういう認識はいいと思う。とても。